米景気の見通しは?楽観論・悲観論ともに紹介!

投資

2023年に入ってからのS&P 500は8%ほど伸びており、2022年8月以来の高値圏にあります。
また、短期的な買いシグナルと言われる、
200日の長期移動平均線を50日の短期移動平均線が下から上へ突き上げるゴールデンクロスも発生しており、引き続き買い相場と言っても過言ではありません。

ただし、高値掴みをしてしまうことは何よりも避けたいところ。
ここでは、今後の相場について様々なエコノミストの意見をまとめつつ、
個人的な意見を述べたいと思います。

楽観論:景気後退は回避でき、ソフトランディングできる

ソフトランディングとは、軟着陸という意味を持ち、
経済では、景気が堅調なうちにインフレが収まる方向に向かい利上げが停止、
景気は緩やかに持ち直すことを指しています。

・大半の主要企業の決算で内容や見通しが弱いことはほぼ織込済であり、
 各企業は需要の鈍化に対応し、人員削減などコスト削減策を発表。
・中国の経済再開やドル安の影響を反映した業績回復を見込める

・直近公表された失業率が53年ぶりの低水準。
 雇用も50万件の伸びを示す中、
 現在のところ警戒されていたような深刻な景気後退入りは回避可能
・FRBの利上げのピークアウトも視野に入った

こうした材料をもとに、株式投資意欲も一段と回復するという見方があります。

悲観論:株は買われすぎ、調整段階に入る

日経は比較的中立的に、どちらかというとハードランディング*を想定していると思われますが、
紹介されていた記事がとても興味深かったです。

内容としては、欧米の株式市場でヘッジファンドなどによる空売りの買い戻しが急増しており、
米ゴールドマン・サックスの顧客向けメモによると、グローバル株式の買い戻しの規模が2日、単日ベースとして2015年11月以来の大きさに達したということです。
足元で株価が上昇した背景で、
ハイテク株などで積み上げていた空売り*に損失が発生、
損切りのため買い戻しを迫られたためとのこと。

また、S&P500構成企業の2022年10 -12月期決算は9四半期ぶりに前年同期比で最終減益となる見通しです。QUICK・ファクトセットによると、2023年通期の1株純利益(EPS)予想も2022年12月末から3%切り下がった。買い戻しによる株高は持続力に欠けるとの見方が多く、市場の楽観論に警鐘をならすエコノミストも一定数いる状況です。

*ハードランディング:高インフレ・高金利によって米景気が急速に冷え込み、リセッション(景気後退)入りすること。

*空売り:株価の下落で利益を得る手法で、証券会社などから株式を借りてきて売却。
想定通り株価が下がれば株を買って(買い戻し)証券会社に返却し、売却価格と買い戻し価格の差益を得ます。
予想が外れて株価が上がれば損失が無限に膨らむため、損失覚悟の買い戻しが殺到する。
この状態を「踏み上げ」といい、短期間で株価は急上昇する。

個人的な意見

現在の株式市場は買われすぎなのではないかというのが個人的な考えです。
今後徐々に、景気後退の兆しが現れ、株価が下がる局面が出てくると思います。

既にその兆候は出てきており、
例えばアフターコロナの消費を支えてきた米国の余剰貯蓄は減少しつつあります。
また、低所得層などにも幅広く与信業務を手がけるカード会社では、
延滞や不良債権比率の増加が目立ち始めたという報道もあります。
低・中所得者層の消費が徐々に減退し、米国の7割を支える個人消費に陰りが見えれば、
サービスや消費財を提供する企業への影響は避けられないでしょう。

決算公表も後半を迎えた米国市場では、GAFAなどのIT大手の決算が終わり、
ディズニーやヒルトン、ウーバーテクノロジーといった企業の決算が控える。
利上げの長期化が企業に与える影響も、徐々に業績に反映されてくるのではないかと考えており、
そうした際に全体的な株価の下落があるのではないかと予想しています

個人的には次の買い場を探しているところなのですが、
一旦株価が落ち込んだ段階で仕入れたいと思ってます。。!

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