NVIDIAの2022年11月 – 2023年1月期決算が公表されました。
売上高:60.5億ドル(前年同期比21%減)
純利益:14.1億ドル(同53%減)
そして2023年2 – 4月期の売上見通しも公表、
市場予想を上回り、時間外取引で株価は上昇しています。
この記事では、
・部門ごとの売上高
・11-1月期での主なトピックス
・来期の見通し
について触れていきます。
NVIDIAの事業内容を詳説した記事はこちら:
2022年11月 – 1月決算内容
データセンター事業は堅調な需要に支えられ、昨年度に引き続き10%の伸びを見せました。
ゲーミング向け事業は、昨年度のコロナ禍で買い替え需要が一巡したこともあり、-46%の下落。
(億ドル) | FY23 Q4 | FY22 Q4 | 変化率 |
データセンター部門 | 36.2 | 32.6 | 10.8% |
ゲーミング部門 | 18.3 | 34.2 | -46.5% |
ビジュアルコンピューティング部門 | 2.3 | 6.4 | -64.9% |
自動車向けソリューション部門 | 2.9 | 1.3 | 135.2% |
その他 | 0.8 | 1.9 | -56.3% |
合計 | 60.5 | 76.4 | -20.8% |
2022年11月 – 1月期での主なトピックス
- データセンター部門
- AIを活用したフィナンシャルサービス提供に関してドイツ銀行と提携
- A100 Tensor Core GPUがフィナンシャルサービス向けのベンチマークテストで、
他社製品を凌駕する性能を記録。
- ゲーミング部門
- VR用のグラフィックボードである GeForce RTX 40シリーズを公表
- XboxゲームであるHalo, Minecraft等を、NVIDIAのクラウドゲーミング事業であるGeForce Nowにてプレイ可能な環境を整備するため、マイクロソフト社と提携。
- GeForce Now とは、NVIDIAが提供するクラウドゲームストリーミングサービス。
高性能なNVIDIA GPUを搭載したサーバー上でゲームをプレイでき、自分のコンピューター、タブレット、スマートフォン、またはテレビなどのデバイスを使用して、オンラインでゲームをストリーミングできます。
- GeForce Now とは、NVIDIAが提供するクラウドゲームストリーミングサービス。
- ビジュアルコンピューティング部門
- メルセデス・ベンツ社が製造工程のデジタル化のため、製造・組立工場の設計にNVIDIA Omniverseを用いていることを公表。
- NVIDIA Omniverseとは、様々なアプリケーションを繋いで3Dの仮想空間を構築するためのプラットフォームソフトウェアで、主に製造業のデザイン・設計領域で使用。
- NVIDIA Omniverseとは、様々なアプリケーションを繋いで3Dの仮想空間を構築するためのプラットフォームソフトウェアで、主に製造業のデザイン・設計領域で使用。
- メルセデス・ベンツ社が製造工程のデジタル化のため、製造・組立工場の設計にNVIDIA Omniverseを用いていることを公表。
- 自動車向けソリューション部門
- Foxconnとの戦略的パートナーシップを発表し、NVIDIA DRIVE Orin™およびDRIVE Hyperion™に基づく自動運転車両プラットフォームを開発
- NVIDIA DRIVE Orin とは、
自動車業界向けの最先端AI-コンピューティング・プラットフォームです。
カメラ、レーダー、LiDAR からのデータを処理して周囲の環境を認識し、地図に合わせて車両の位置を推定し、安全な経路を計画し、実行します。
- NVIDIA DRIVE Orin とは、
- Foxconnとの戦略的パートナーシップを発表し、NVIDIA DRIVE Orin™およびDRIVE Hyperion™に基づく自動運転車両プラットフォームを開発
2023年2月 – 4月期見通し
NVIDIAは決算会見にて、2 – 4月期の売上高について65億ドル前後になるとの見通しを示しました。
前年同期と比べて約2割の減収予想ではあるものの、市場予想(63億ドル)を上回りました。
データセンター部門については、
経済減速を警戒した注文見直しの動きが顧客の間で出ている一方で、
人工知能の演算に使うための半導体には「強い需要がある」という。
これらは株式市場に好感され、取引終了後の時間外取引で株価は上昇しました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ChatGPUの人気爆発により、
各企業が人工知能を用いたサービス・業務効率化に注力するようになった影響で、
・NVIDIAの提供する人工知能向けGPU
・工場のデジタル化推進支援を行うソフトウェア
・自動運転向けの演算プラットフォーム
は大きく売上を伸ばすことが予想されますし、
成長性も非常に高い企業であることがよくわかりますよね。
もう一段安くなったら、
間違いなく仕込みたい銘柄の一つです。